土地をすでにお持ちで、建物を新築したいと考えられている方へ。
順に追って説明いたします。

これから建てるべき敷地が決まっている場合や、現在建物が建っている場所で建替を考えている場合がこれに当たります。敷地調査で大切な事は、これら敷地が持つ条件を整理しておきましょう。
良くある事ですが敷地が市街化調整地域内にあり、建て直しの出来ない条件の土地や、建替えのできないにも拘らず建て替えが出来ると理解しているケースがあります。 市街化調整地域内の建築は、大変厳しい条件が付きます。
農家証明も農家をしているのに諸条件で建てることに制限を受ける場合だってあります。
自身での思い込みや根拠の無い話を信用せずに、まず建築可能かを行政などに出向き、自身で調べる必要があります。
前面道路が4メートル以下の道路の場合は、建築基準法上の道路になっているかどうかを確認する必要があります。
また、42条2項道路(法以前から存在する4メートル以下の道)ならば、中心から2メートルの道路後退義務が発生します。 これを行っていない方が大変多く、いざ非常時(火災や非難)に緊急自動車が入れなくて消火できない! と、いったことが起こります。
他人が後退しないから自分もしない、という事がみんなで起こればその道は永久的に広くなることはありません。何か災害が起きて困るのは自分達自身なのですから。
ここでの重要なポイントは、
A. 設計者は誰に依頼するか?
B. 設計のポイントはどこか?
C. 建築資金はどうするか?
D. 施工会社はどこで行うか?
にあります。
土地からの相談の場合は、当社が当初から関わっていますので当社が設計を行うのですが、この場合は特にその制限が無いものとして進めてゆきます。
ここで重要なのは自分達家族は家づくりに何を求めているか?ということ。
自分達の求めていることが分かっていないのに相手を探そうとすると、結局どの相手に合っても基準がないので決められないのです。
自分達が家づくりで何を求めているかがはっきりとしたら、次はパートナーを選ぶことになります。
まずホームページなどで相手が自分達の求めているものを持っているか確認します。
そして会って話を聞いてみる。
私はお会いして話し合っていると、この方とご縁があるかどうかある程度分かるようになりました。
私の見方は「この方と一緒に家づくりがしたい」と自分自身思えるか?ということを大切にしています。
住まい手もそうではないでしょうか。
選択するポンイトはたくさんありますが、長い期間一緒に家づくりをしていくパートナーに自分達の生活の話もしていくことになります。 まず相手と気が合いそうか、しっかり話し合ってみてください。
話のポイントは、
・自分達の話をしっかり聞いてくれるか?
・どの様な設計の進め方をしているか?
・設計をするとき何を一番大切にしているのか?
・設計以外に「家づくり」のどこからどこまで面倒見てくれるか?
・工事監理はどの様に行っているか? それは正当な監理なのか?
設計をする上での一番のポイントはなにか?
それを求める前に、建ててからの後悔や不満を考えると分かりやすいでしょう。
一番良くある不満は、『すべて自分の思う通り指示して建てた。』と、話されます。
最初から住い手の頭の中にやりたい結果が出来上がっているのです。
例えば「広い部屋がほしい」とすれば
その部屋の床面積だけ増やすことを考えてしまうのです。
それを「広く暮らしたい」と言う《家全体の暮らし方》で考えれば、床面積を増やすこと
だけでない方法を、他にも考えることが出来るのです。
まず自分達がどんな風に暮らしたいか、何にこだわっているかを設計者に伝え、
現在の自分達の暮らしを飾らずに話してみて、設計者からの提案を見てみましょう。
住まい手はそれを受け入れるか受け入れないかを考えれば良いのです。
全体のプロポーションが気に入った後で、細部の収納など気になる部分を打ち合わせ
で決めて行けば良いのです。
細部ばかりを気にすると全体が見えなくなりやすいですから。
又、長い時間の目で家族と共に成長していける家かということも重要です。
現在も満足でき、将来の生活に応じたリフォームできる骨格であること。
リフォームの多くは「住まいが今の生活に合わない」から、と言います。
計画的に将来リフォームできる構造と骨格、メンテナンスできる材料選びは重要です。
土地から購入の方に比べて建物を建てるだけの建築資金調達は、そんなに難しいものではありません。(ただし、現在ローンを抱えている方は別です)
必要な資金項目は、設計料、建築費の10%程度(20%が望ましい)だけで、ほぼ可能になると考えられます。
なぜ20%が望ましいという理由は、融資先である銀行が行う融資金額の目安が、建築費見積り金額の80%程度(設計料含まず)とするところにあります。
簡単に書きましたが、2000万円の工事費を考えれば600万円近い現金が必要で、これは簡単とは言えませんね。
まずは、設計者に相談してください。
知り合いの工務店に依頼する。
設計者から紹介を受ける。
自分で気にいる施工会社を探す。
など選択の方法はいろいろあります。
私の選択の基準
技術者同士でしたら話している事が本当のことか嘘かはすぐに見分けがつきます。 技術的な面で言うと、プロの仕事ができるかどうかです。 技術面で劣っているとこちらの要求に答えてはくれません。
「できない」という言葉がすぐに返ってくるからです。
そう、その方はできない技術しかないのでしかたがないのです。 これを確認するのは今までの仕事を見せていただくしかありません。
あとは誠実かどうかです。
それを知るには担当者の話の仕方、現場担当者の技術、経営者の考え方を聞けばある程度分かります。
資金力(経済的余裕)の面としての判断する基準としては、運転資金の少ない施工会社は専門業者に支払うお金も滞りがちとなり、そのうち下請けの専門業者が現場へ来てくれなくなります。 お金が回らないので住まい手に契約時や中間時にたくさんの費用を要求する、そんな業者は要注意と言えます。
悪いことのスパイラル状態になっているのです。
お金の先取りや早急な請求、勝手な追加などは既にその会社が資金繰りの悪化スパイラルへ入っている状態だと理解すれば、ある程度見分けることができるでしょう。
最後に 専門的な面をご説明いたします。
技術もある、資金も安定している。 だったらすべて安心か?
いえいえ、業者にも得意不得意があります。
建売は得意だけと、設計者のする家は不得意。
木を扱う仕事が得意。コンクリート造が得意。公共施設が得意。
自分達が求めているものが施工会社の得意になものかを知らなければいけません。
次に見積り書について私から注意点を、
『相見積を取りましょう』と、書籍等で書かれていますが、このための条件として守らなくてはいけないことがあります。
それは、同じ条件(同じ設計図)で見積もることです。 口での説明で相見積もりなんて言うのはまったくダメです。
理由は説明しているうちに説明が上手くなり、内容を変えてしまうから。 条件を変えてはいけません。
その為には同じ条件の図面が必要なのですね。
2つ目は、見積の明細内容で【一式 ○○万円】なんてのは問題外。絶対にそんな業者へ頼んではいけません。
では、同じ条件とおなじ図面で相見積でお願いし、価格が提示されます。出てきた価格が安ければ本当に安いのか、それもそうとも限りません。見積り内容をしっかりチェックしないと見積もり内容の抜けがあるかもしれません。
見積り金額だけではトータル的に良心的な施工会社か判断できませんのでご注意を。