一級建築士事務所 【 街の設計家 】
街の設計家は、奈良県橿原市の【住宅専門】の設計事務所です。
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平成17年9月29日


先日、奈良ポリテクセンターにて3日間の講師を
させて頂いた。

講義科目は、住宅プランニングとプレゼンテーション。
(・・・だった、とおもう。 ・・・まぁ、そんな感じ)
課題内容を提示して頂いたにもかかわらず、私の勝手
で講義内容を多少変えさせていただいた。

ポリテクセンターとは、一度離職した人がこれから
新しい職種を希望し、そのための基本的な技術を学び、
希望する職種へ就職するための研修施設。

もちろん以前と同業種を希望する方もいる。
私が担当したコースは『住宅リフォームサービス科』

課題は、洋室2室を一部屋にリフォームしたいとの事。
その2室はセンターで組み立てた実習部屋らしい。
理由付けが納得できないので、難癖を言ってしまった。

なぜ2室を一室にしなければならないかを知った上で
プレゼンするべきだと先生をくどき(説明したという意味
で食事に誘ったということではないです)、プランも私が
勝手に用意すると決めてしまった。

四日間の実習で結果は一応の成果は出せたとおもう。
次回、センターで課題をもう少し絞れば更に良くなる
だろうと先生とも確認を行った。

たくさんの生徒さんと知り合え、また、多少範囲を広げ
すぎた課題を精一杯取り組んでくれた生徒さんに感謝。

この講義内容が、少しでも将来役立ってくれることを
楽しみにしています。
そして、皆さんが希望する職へ就ける事を願っています。
また、近くに来たら事務所によって下さいね。

それと、
前田先生、御苦労様でした。


平成17年9月25日


家を建てる為の柱ね、※1
ほら、3寸5分だとか、4寸柱なんて言うでしょう。

あの柱ですけど、
家を建てるようになるまでには、どの位の年月が
必要かを御存知ですか?

10年?
20年?
30年?

実は約60年ほどかかります。
そう、『60年』です。※2

今から60年前という事は貴方のお祖父さんの時代に植林された木がやっと家を建てる建築資材になっています。

もちろん、木は植林された山の土地の肥痩にも
よりますし、立っていた山の地形や方角にも多少
違いはあります。

しかし、大きくは異なっていません。

そんな木を使って貴方の家の柱にしているのです。

では、これから家づくりを考えている貴方、

貴方の家は、一体何年程持つ建物として建てようと
考えていますか?

現在の建て替え市場の需要は20年〜25年で建て
替えを考えられているようです。
いや、
そのくらいしかもたない建物と、あらかじめ理解した
上で建築業者は建てている、そういう事実がある
こともまた本当です。

ローンが終わったと同時に、傷みから建て替えが
必要になる・・・なんて事が,。

植林は人の手で植えるもの。
そこが国内であっても海外であっても。

こと、日本にはもう寺社建築用材としての大木は
ほとんど存在していない。
(日本で最大のヒノキは木曾の450年)

私はこのような大木や良材を使って住いを建てる訳
ではないが、少なくとも使った材の年数以上は持つ
建物を建てねばならないと強く思っている。

基礎が過剰気味と言われようが、構造計算(許容応力
度計算)はするし、柱・土台・一階床廻りは全てヒノキ
を使うことは変えるつもりはない。

住いを永く持続させる事を考えた設計は、
短かい時間サイクルで産業廃棄物を作る事を抑える
だけでなく、山の植林にも住い手にも良いことなのだ。

 

※1 私は集成材を基本的に使わない。
どうしても必要な時だけに限っているます。
柱・梁・土台などの構造材は全てムクのヒノキか杉
の木を使っています。

※2 吉野産ヒノキでの樹齢です。 暖かい地域産の材、
又は輸入材など年輪幅の特に広いものはこの対象
になりません。


平成17年9月21日


先日より、価格交渉を進めていた住いの工事契約
が終え、気持ちも一段落した。

色々と難題はあったもののまずはホッとしている。

この住いの住い手さんは、木の素材が大変好きで
全ての部屋のあらゆる所に木が使われています。

奥さんは北海道の御出身らしく、あたり一面農場
の景色に囲まれて育ったとのこと。
そこで住いの中に遠くを望む場所が欲しいと希望
されました。

この希望を取り入れ、一番高い場所で住宅街から
丘全体が見渡せる展望室を造りました。
ここからの景色はきっと満足して頂けるはず。
(工事中は私の休憩所に決めてます)

この家の一つのテーマが、
『奥さんに優しい家』 だったものですから。

広いリビングの中心に住い手さん御希望の大きな
杉の丸柱が立ち、暖炉が燃え、南の大きな窓からは
溢れるほどの陽射しが入る。

広い庭に続くヒノキのデッキも、家族みんなで立てる
台所も、生活を楽しむアイテムの一つ。

その他の細かい要望もほぼ組み込めたと思うので、
わたしも今からその出来上がりが楽しみ。

今後、工事契約へまとめるべき物件が続く。
全て10月始〜中頃には契約へ持ち込む予定。

実は工事契約への価格調整は、毎回頭を抱える
問題であり、今後の大きな課題だった。

これを解決すべき方法として社内で秘策を練った。
そして、この予算調整の秘策は企画室にてほぼ
完成に至っている。

これからの設計では、優先順位を常に確認できる
ので予算を越えてしまうような設計を進めることが
少なくなるはず。

住い手にとっても、私にとっても。


平成17年9月15日


今回は少しばかり『木』の事を。

貴方は大阪南港に行かれたことがあるだろうか。
住之江の辺りを走ると大阪湾に面する場所に良く出会う。
何の事はない、海(川や池に見えるが)があるから。

そこで貴方も見掛けた事があるはず。
そう、木が海にいっぱい浮いている光景を・・・。

「・・・はいはい。」と答えて頂いた貴方、よく見てますね。

・・・でも、なぜ海に浮かべているかは御存知ですか?

 

別にクイズでもないので話を進めますね。

ところで、
家を建てる際、使用する柱や梁、土台などの木材は『乾燥材』を使うとよいです。

『乾燥材』とは、材木に含まれる含水率(木材に含まれる水分を示す比率)が15〜20%以下の材料を乾燥材と呼び、特に伸縮や反り・歪等が少なく、安定した材料を言います。
KD材と呼ばれている材もその一種です。

柱・梁などの主要構造部は乾燥材を使うことが大切です。
(コストがかかるので採用していない業者は多い)

山で伐採したばかりの木材は、含水率が100%以上のケースも多く、昔は切り倒したまま半年近くその場に寝かせ、乾燥させたといわれています。

現在では、製材所で必要なサイズ(少し大きめ)に製材して、
機械乾燥機にかけることで、乾燥レベルまで水分を落とします。

本当は雨風の掛かる自然乾燥がよいのですが、半年間も材料
を寝かして置くスペースも時間もないのが現実のようです。

さて、材料が大きくなると、中に含まれる水分(樹液)が中心まで抜けるまで大変時間が掛かります。
材料の大きさによりますが少なくとも半年以上。

それは木を構成する細胞のコトを知らなければなりませんが、この際、面倒な説明は飛ばしまして・・・
中心部に水分を残した柱などが使用されると、時間と共に順に水分が抜け始めます。 その伸縮に乾燥している外周部が
ついて来れなくなって大きな割れが出来てしまうのです。

そこで(やっと始めの質問に戻ります)、海などに浸けている
材木の話。

水に浸けておくことで、木の中に含まれている樹液を水と入れ替えてしまうのです。

水になってしまえば大変短い時間で乾燥が可能になるし、それにつれて割れも少なくなるって訳ですね。

長い話になりましたが、
海に浸けている木材の意味、少しでも理解できました?

どこかで見かけたら教えてあげてください。
もしかしたら物知りに見えるかもよ。


平成17年9月7日


この疑問が気になったのは以前の私のブログ・・・

『夏になるとトイレに冷房機が欲しいよなぁ。』
に始まった。

いつもながら設計図のコンセントを社内で打合せしていた際、
トイレにあるウォシュレットの為のコンセント、一つ空いてる
よなぁ、ここにクーラーなんかをつけるのはダメなのかね。

という事で昨今のウォシュレットの使用電力量を調べてみた。

TOTOさんのカタログで調べてみると、
ネオレストやアプリコットはだいたい定格電気量 1.370W、
その他ウォシュレットのお湯を貯めておくタンク式で450から
600Wだと知った。

『おいおい、1370Wなんていうと100Wの電球13個もトイレで
常時つけている状態じゃないか。』

そんなに電気を食っているのか!!
それじゃあ、電気ストーブだとブレーカーが落ちてしまう。

妙に納得してしまった私は使っていないウォシュレットのコン
セントを抜く運動だ。 まずは我が家・・・はムリか。

少し不安だったのは『定格』という言葉だった。
ずっとかかっていると言う意味か、最大という意味なのか、
しかし、最大電力ならそのように 書くだろうし。

・・・で、後日、TOTO相談室に確認の電話をかけてみた。

『はい、ネオレストやアプリコットは確かに1370Wの電気量が
掛かります。 ただし、この容量はウォシュレットが稼動して
いる時だけ掛かるものなのです。
それに引き換えタンク式のウォシュレットはヒーターで常時
暖めていますので500W程度の電気量が掛かり続ける形に
なります。』

と、言う返事だった。
ウォシュレットが動いていない時は省エネの電力しか
掛からない機能がついているらしい。
タンク式は60Wの電球が8〜9個、使用してもしなくても常時
点灯しているのと同じだという事。

結果をまとめてみると、

タンク式のウォシュレットは、空いてるコンセントを使用する
なら1000W程度までの冷房機なら使用可能。

ネオレストやアプリコットは、600Wまでの低電力タイプなら
OK。冷風扇などは問題なし。暖房時は注意。

貴方の御家庭ではウォシュレット用のコンセント、余ったもう
一つのコンセントを利用してますか?

我が家は冷風扇、私が一番欲しい!

※タンク式のウォシュレットとは、本体の横にボタンなどが
付いていてシャワー用のお湯を貯めておくタイプのもの。
スタンダードタイプに多い。

 

 

 


平成17年9月1日


8月末にて建物が完成し、引渡しがすんだ。
今日には引越しもすんだでしょう。

今回のリフォームは初っ端からビックリさせられた。

その住い手さんは築80年の古家を買い、リフォーム
したいと、うちへ来られた。

まあ、話だけでは分からないものですから直接現地
へ伺った。

入り口へ立ち、門をくぐると暫し私は棒立ちに・・・
家の中があまりにも雑然と、散らかり放題になって
いるのだ・・・

住い手は現在住んでいる競売物件を手に入れたのだ。

少しばかり面食らったがそこは本職ですので何食わぬ
顔をしながら家の中を見せていただきながら
「この家をどうしたものか・・・」と考えていた。

家の中は痛み放題、建具は閉まらない。
床は傾いているし、サルだっている・・・??

築80年の母屋・蔵と、築20年の離れ、築40年ほど
のブロック造で出来た門屋?まわり。

まず、三棟の動線がめちゃくちゃ。
トイレが屋外にある。
門屋ゾーン(建増を繰り返してバラバラ)は朽ちている。

でも、中庭が大変美しい。
それに時代を感じさせる母屋を再生してやりたい。
そのために耐震補強もしなければ。

まだ新しい母屋の修繕を最小限に留め、門屋を解体し
て、新しく門屋を建てる。
この門屋は母屋と離れを繋ぐ役目をし、安心して住める
耐震性を持つ玄関として生まれ変わろう。

そう決めてから8月の末(私の誕生日に合わせて?)、
予定通り完成した。

出来上がりは一応の目的を達成しました。

動線の整理
建物のひずみや沈下(最大65ミリ)を矯正
隙間だらけの寒さを改善
断熱材などの断熱性能も向上
母屋の床下は全てヒノキで作り直し
筋かいや金物で耐震補強
大屋根の葺き替え
外壁の全面改修
全ての床をヒノキと杉で仕上げた
内壁は和紙もしくは珪藻土系で仕上げた
そして、自然素材ばかりの家となりました。

最後に、
住い手さんに喜んで頂けました。

私達建築家にとって、住い手から喜んでいただく事が
何より最高の褒美です。

住い手さんの喜びの声が、
私への嬉しい誕生日プレゼントになりました。

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