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設計事例

60代になって街で暮らす家

新築

奈良市 Y邸 2017年12月

nanomachi.co.ltd


こんな家が欲しい

●老後住みやすい家
●家の中はすべてバリアフリーにしたい。
●地震に強い家。
●人がつどう事の出来る客間が欲しい。
●居心地の良い空間。
●周りの騒音などが聞こえにくい防音性能。
●風が通り抜ける家。
●ソーラーなど自家発電して物を使いたい。
●家族が集えるスタディルーム
●家族が集えるスタディルーム

どうして家を建てようと思ったか

現在の住まいは田舎と呼んでも良いくらいの自然がいっぱいの
環境にお住まいで、今回 奈良の街中で購入した目的は、
交通の便や買い物、病院などが近くにある環境へと移住する
事を目的に購入を決めたそうです。

現地は近鉄奈良駅から徒歩5分ほどの好立地で、奈良の文化行事や
寺社などの散策を愉しんだり、屋内でも娯楽を愉しめるための
家にしたいとご希望でした。

 

設計コンセプト

近鉄奈良駅からわずか数分で到着する程の好立地に建つ既存住宅は、
道路幅はとっても狭いのですが、この道路沿いの住まいは何故かどの
お住まいも道路から建物まで後退されており、明るい街並みの
イメージがある場所でした。

情報は、準防火地域(外壁・開口部に制限付き)・第1種住居地域です。
木製建具が使い辛く、サッシが防火仕様でコストが高い。
開口部はとってもお金が掛かります。

既存建物は昭和51年の建築で、木造2階建て。
謄本(建物の図面)と比べてみると、後ろと上階に増築を繰り返された
様子が見られます。明らかな建築基準法違反が見られます。
当然、耐震性も担保されていない事が理解できます。

住まい手さんのご希望は、リフォームか建て替えかを検討されて
いましたが、中央部分の部屋に明かりが無く、間取りがとっても
使い辛い事もあって建て替えを勧めました。

お住まいされる人数がご夫婦ですので、生活の基本は1階で暮らせる
住まいを設計することとしました。
(実際2階部は来客時に寝泊まり出来る様にしています)

風が南北に気持ちよく通り抜けます。
正面は外から家の中が見えなくて、それでいて玄関がとっても
明るいような計画を考えています。
例えば玄関ドアを開けていても外からは中が見えないような。

敷地の形状が南北にとっても細長く、普通につくると中央部が
真っ暗になってしまいます(以前のものもそうでした)。
ですので中央部に専用の光庭をつくる事で明かりを確保したい
と思います。

お二人の生活が基準ですから、ダイニングとキッチンは同一で
動線を一番短くするために、キッチンの後ろにダイニング
テーブルをオリジナルでつくります。(テーブル下は収納)

リビング部分も一体につくり、ゆったりできるソファも家具で
制作し、壁面収納と一体でPC用のデスクも組み込みたいと
思います。

2階は来客用の部屋で、特徴として南側に広いデッキをつくり
ます。 ここでのんびりと日向ぼっこでも楽しんで頂ければ
嬉しいです。広くて暖かいので洗濯物干しとしても重宝される
と思います。

 

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正面はとってもシンプルですね。

シマトネリコ、黒い板塀、格子戸、深い庇と奈の町の壁だけ。

板塀の両側が出入りできるようになっているのには理由があります。

車椅子が必要になった際は、片側にスロープを設置して使える様に

両サイドからの出入りが考えられています。

スロープの設置工事だけで家の中はすべてバリアフリーに対応して

いるように造られています。

 

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この住宅通りはどの家も車1台分ほど建物が後退しています。

この近辺は狭い道に道路いっぱいに建物が建っていると言った

街並みが多くある中、道路が狭いにも拘らず道路の両側の建物が

後退している雰囲気は、とっても明るい印象を受けます。

 

街並みの雰囲気

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では建物についてご紹介します。

玄関正面部

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建物の外観は、深い庇にポーチの板塀と格子戸だけ。
その他は奈の町の外壁仕様。

格子戸がありますが、ここから中は見えません。
格子戸を開けてみます。

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玄関ドアはこの奥にあります。

格子のサイズとピッチですが、細工があります。
正面からは奥が見えますが、その視線では玄関ドアは見えません。
玄関ドアを開けても格子戸が閉まっていれば中は見えません。

と言う事は、格子戸が閉まっていれば玄関ドアを開けても
中は見えない様に造られています。

中に入ってみます。

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玄関ポーチです。

ここから玄関が見えますね。
家の中はここからは見えません。

今度は玄関の中から見てみます。

 

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格子から入り込む光がとっても美しいです。

右手に見える扉は倉庫になります。
屋外用の物置ですね。

格子戸を開けると、

 

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こうするとポーチが広くなり、広々感がありますね。

玄関。

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壁は漆喰塗り。
床はヒノキフローリングです。

玄関框の段差は60mm。(車椅子が可能な仕様になっています)
玄関部分に車椅子は設置可能な広さがあります。

玄関ホール

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ここはとっても広く、明るくて風が気持ちよく通ります。

奥がLDKとなっています。

お手洗い

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壁のタイルは住まい手さん自ら探して購入して頂きました。

廊下を抜けると・・・そこは

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とっても明るいLDKが広がります。

左手からキッチン、そしてダイニングテーブル、壁面収納と
構成されていています。

 

まずキッチンです。

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オリジナルの制作キッチンです。

今回は住まい手さんのご希望で、オーブンを組み込みました。

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ダイニングテーブルのカウンター下は制作の食器収納です。
テーブルが特大サイズなので、食器収納もたっぷりの収納。

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とっても大量の収納が可能です。
床下の収納もありますが、細かいことはブログにてご紹介しますね。

 

ダイニングキッチン

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ダイニング・キッチンの横はリビングスペースになります。

ここは天井が少し高くなっていて、ソファに座って外を眺めて
のんびりできるような空間としてつくりました。

 

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奥には障子が見えますね。

この奥は客間を採りました。
障子は引き込みです。

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左手に光庭が見えますね。

ここは採光だけでなく、通風の役目と、視線の広がりを
兼用する空間です。
外を見てみます。

 

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隣家の裏庭に面していますが、視線を止めるために
視線を上回る高さまでの板塀を設けました。

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小さな空間ですが、ポイントはとっても効果的です。

 

奥の客間です。

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落ち着ける空間になりました。

来客者の使用だけでなく、普段からの茶の間として使って
欲しいです。
ゴロゴロできる空間ですから。

 

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他にも部屋はありますが、そこは非公開とさせて頂きますね。

 

では、2階へと行きましょう。

 

2階洋室より出たところ、
南側のテラスですね。
太陽光パネルも当初から設置しています。

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テラスは広い空間を取りました。

外部用のシンクも完備していますので、ここでの洗い物などに
とっても重宝すると思います。

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とっても広いデッキですよね。

洗濯物や布団の干場だけで使うのは、勿体ないくらいです。

ぜひプライベートスペースとして愉しんで頂きたいと思います。

 

浅野勝義/奈の町

PS 他の写真はブログにてご紹介します。

 

 

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