奈良の食材を提供してくれる蕎麦屋さん【奈な屋】
奈良市二名町
2014年11月完成
こんな家が欲しい
●お蕎麦屋さんにありがちな和風ではなく、カフェ風の内観にしたい
●気持ちよい空間で食事出来るようにして欲しい
●薪ストーブを使いたい
●席数は50席ほどを確保したい
●厨房はこだわってつくりたい
●お手洗いは特にきれいに作ってほしい
●庭の畑で取れた野菜を提供してみたい
設計コンセプト
奈良市の西部に流れる富雄川。近鉄富雄駅の北側で富雄川に面する
川沿いで、おいしいおそばを提供してくれるお店を設計する。
現地を見渡してみて、広い大きな空を見ながら食事が出来る様に
大空が見えるように設計したい。
又、内装は事業主のご希望からナチュラルテイストのカフェ風を
イメージして計画している。 この雰囲気のお店で、和のそばが
出てくるというのも面白い。
食材も奈良の地産地消にこだわるようなので楽しみだ。
住まい手さんとの出逢い
お店の店主さんは、奈の町で住まいを建てさせて頂きました
住まい手さんで、出店する土地を探しながらのご相談でした。
現地は富雄川沿いの桜並木がある開けた土地で、第一印象は
大きな真っ青な空が印象的でした。
打ち合わせは奈の町の住まい手さんでしたのでスイスイと進みます。
楽しかったのは事務所で打合せの際にお昼ご飯を作りながら…
なんてのがいつもの風景でした。
ご主人がいつも事務所の冷蔵庫にあるものでアレンジして作って
頂けました。
ただ、開発等の時間が長期になったのには困りましたね。
お店の正面玄関入口です。
こちらで一旦お待ち頂いてからスタッフが案内させて頂くように
なっています。
写真手前には4~5人程度が座れるベンチを制作しています。
住まい手さんの自宅にもありますよう、住まい手さん自身が
薪ストーブのファンで、お店にも暖房器具としてのストーブを
選択しました。
後でお聞きしましたが子供たちが集まってくるようで、柵を
取り付けたとお聞きしました。
南向きの大きなガラスの先には床の延長としての土間があり、更に正面の庭を挟んだ先にある大きな薪棚が映ります。
薪棚がパーティションとして不思議な空間になりました。
中央部が天井の高い広々空間です。
実はポーチ、玄関そして待合所と天井の高さを抑えた空間から
店舗内に入ると、突然広がる広々とした大空間に驚くかれると
思います。
ぜひ体験してください。
夜の店内です。 少し暗い目かも知れませんが、テーブルの
上は十分な明るさを確保しています。
落ち着いた雰囲気の空間でお食事をどうぞ。
お手洗は清潔でしっかり化粧室として使えるよう配慮して欲しいというオーナーのご希望でした。
私なりのこだわり部分の一つがこの中庭で、大きなガラスの外にある”土間”がそれです。
深い庇で軒樋を取り外し、雨がしとしと軒先から落ちてくるのを室内から眺めるように作りました。
もちろん地面には雨水を受けるための側溝も作っています。
庭に芝が植わりますと一層雰囲気が出る事でしょう。
玄関ドアのオリジナル取っ手です。
手に優しく触り心地良い取っ手を大工さんに削って頂きました。
良かったら触ってみてください。