葛城の家
御所市 A邸 2010年12月完成
こんな家が欲しい
● 物が見えないようにスッキリとした収納
● 暮らしやすい家事の動線
● 二階への階段はリビングから見えない場所に
● 玄関にアウトドア収納庫が欲しい
● ご主人が一人になれるスペースを
敷地の状況と設計コンセプト
葛城山の裾野広がる緩やかな傾斜地が当敷地で、見晴らしの
良い土地です。 近くには風の森酒造がありますので、いつも
現場に来る途中通り過ぎていました。
敷地は130坪ほどの広さで、接道は北側道路が西から東へと
緩やかに下っている。
ここは見晴らしに優れ、陽当たりは最高だ。
計画のコンセプトは、この敷地の特徴でもある景色を各部に
取り込み、外部と内部が上手く融和し、ゆったりとした一日を
過ごして暮らせるような住まいを計画したい。
ご主人の個室は、隠れ部屋としてどこかにつくりたい。
現地の様子
北側道路
東面
南面
西面
隣地は北面と西面にあります。
進入口は道路の西寄りがフラットになっているので、
ここから入る計画です。
さて、
完成した建物の紹介をします。
外観
東面です。
右手奥の山は葛城山が見えます。
写真左側が南寄りとなりますので、朝日が上がると
ここから家の中の食堂へと陽の光が入ります。
1日のスタートは、朝食から始まります。
道路目名に近い東面です。
なだらかに東へと下っているこの敷地は、少し下から見ると
葛城山をバックにとっても美しく映ります。
北西から玄関へ入ります。
玄関ドアを開けて・・・
玄関の下駄箱
玄関に入ると正面の廊下を真っ直ぐに行くラインと、
すぐに右へ廻ってリビングに入るルートがあります。
今回は、真っ直ぐに行くラインは、建具を入れて、
家族の動線として閉める事が出来るようにしました。
奥の階段付近から
建具が閉まっていると、開いている方のリビングへと
ルートが出来ます。
では、下駄箱の横のドアからリビングへ入りましょう。
リビング
リビングの横には、和室も設けました。
来客時や小さな子供さんのいる場合、和室があると
大変重宝します。
入り口は段になっています。
また、この段下は、引き出し収納になっています。
ご両親や友人、そしてその家族が来られても、この和室なら
いつでも対応可能です。
南側の大型の掃き出し窓ですが、この建具は壁に収納する
事で、建具をなくし全開することが出来ます。
(勿論、網戸もあります)
蓋の中に建具が全て収納されてしまいます。
それでは、ダイニング周りに行きましょう。
ここにダイニングテーブルを設置しますと、正面の窓から
見える景色が素晴らしいのです。
気持ちの良い一日が始まります。
では、キッチンへ廻りましょうか。
カウンターキッチンですので、つくったものはそのまま
カウンターに出すだけで事足ります。
それに料理をしている最中、リビングで遊んでいる子供たちを
見ながら調理ができます。
勝手口もちゃんとあります。
生ごみもここから出して捨てるようになっています。
お手洗いです
さて、2階へ階段を登ります。
そう、2階への階段は、キッチンの出入り口前から登ります。
こそっと玄関から入って、両親の顔を見ないで2階へ・・・
なんてことは出来ませんね。
2階ホール
オープンなホールですね。
右手の建具からは、ベランダに繋がっています。
ベランダに出てみます。
雨の日も雪の日も、洗濯ものは安心です。
ホールに戻ります。
手前は寝室、奥は子供室を配置しています。
ちなみにベランダですが、外に干すより家の中、それも
吹き抜けに干すのが一番早く乾くのだとお聞きしました。
冬場はとっても暖かくてカラット乾くのだそうです。
その吹き抜け
ここにある手すりの上にパイプを渡し、それに洗濯物を
干すのだそうで。
とってもよく乾くので重宝していると言って頂けました
では、
奥の子供部屋へ行ってみたいと思います。
上部にロフトが見えますね。
下はオープンで広く使い、上はベッドスペースです。
では、その空間は?
ロフトへは、2室のどちらからでも梯子を使って登る事が
できます。
この写真を見てみると、真ん中に柱が二つ見えますが、
この柱部分に壁をつくると、2つに分割できるように
なっています。
コンセントもね見える窓も、ちゃんと考えられています。
後ろも
ロフトの反対側です。
扉がありますね。
この扉は屋根裏への出入り口なのです。
さて、どこに繋がっているのでしょうか?
ご主人の部屋もありましたね。
そう言えばホールに上に上がる階段がありましたね。
ここを登ると、この家のタイトルでもある隠れ家へ
移動できます。
実はこの階段を登ると、屋根裏収納に着きます。
その屋根裏収納の奥に・・・この部屋はあるのです。
皆まで見せると隠れ部屋になりませんのでこれだけですが、
ここから見える景色もまた、好いのですよ。
子供室のロフトも、どこかに繋がっていて、
ご主人の隠れ部屋も良く分からない。
やっぱり、「隠れ部屋のある家」なんですね。
浅野勝義/奈の町
2017年6月