子供たちの成長を見守る家
広陵町 F邸 2010年9月完成
庭で子供達と遊んだり、お酒を楽しんだり、バーベキューなどをしたい
子供達と一緒に料理がしたい
友達を呼んで家族ぐるみの付き合いをしたい
自然に家族がリビングに集まる家
設計コンセプト
〇敷地がゆったりとあるので、玄関までのアプローチと庭をうまく組み合わせることで、
さまざまな使い方のできる庭を提案したいと思います。
また、この住まいのポイントである庭で、子供達と遊び、デッキでお酒を…なんてことのできる家がイイですね。
〇住まい手さんの友人家族が遊びに来ても、ほっこりできる気持のおもてなしができる家。
〇暮らしやすく、気持のよい家を提案したい。
道路からの全景。
ゆったりとした庭に芝を張り、子供さんを安心して遊ばせる空間を、
そして友人達と何時でも楽しめる庭にしました。 また、植樹を多数配置することで緑を眺めながら玄関へ
辿りつくように楽しいアプローチをとりました。
玄関ポーチ
花を見ながら小道を行くと、その終点はこの玄関ポーチになっています。
木々の木洩れ日が優しい壁に影を落とします。 奥に見える木の玄関ドアは深い庇の奥にあります。
玄関
玄関を開けると真正面にベンチを付けました。
このベンチは、靴ひもを結ぶところだったリ、ちょっとしたお客さんとの会話や、飾り棚としても使えるように。
正面の障子から入る明かりは、奥の和室にも来客が来たことを教えてくれます。
左手は下駄箱。 靴を収納するだけでなく、その隣には傘などが入る収納も一緒に制作しました。
LDK
玄関ホールを抜けるといきなり大空間が広がります。ここはいつも家族の集まる場所。
テレビを見たり、ゲームをしたり、食事をしたり、食事をつくったり。 冬にはストーブが大活躍してくれます。
ちなみに左手に見えてい大きな建具の向こうは和室があります。
ダイニング
ダイニング(キッチン)から庭を見るとこの様になります。
開け放した建具の向こうに庭が見えますね。 ダイニングテーブルに座ってのこの視線、気持ちイイですねー。
ところで天井にはなにやら気になるスリットが見えますね。
掃き出し建具
準防火の指定を受けた規制の中で、どうしても付けたかったこの建具。
敷地境界線からピッタリ3m離れたところからこの建具を設置しています。
デッキとの一体感と言い、風通りと言い、気持ちイイです。
洗面所
手前側に天井までのオープン棚を持つ洗面所は、奥行きが深くてゆったりしています。 スッキリしていて
明るい洗面所ですが、ところでこの洗面台、鏡がありませんねー。 しかしちゃんと大きなミラーがあるんですよ。
鏡はちょっと細工すると出てくるんですね(笑)
PCコーナー
家族がいるところでPCがあるといいな…
てな訳で階段の横にPCコーナーを造ってみました。
階段の一段目をベンチ代りにして座ると堀ゴタツ風になります。(ナイショですがここだけ床暖房が入ってます)
足元の空いているところにタワー型のPCを設置する予定だったのですが、
完成してみると…まぁ、スッキリしたPCが…まあイイですけど。
小さな子供さんのイタズラ対策にPCテーブルはたためる様になっています。
そうそう階段下にも小物入れを造りました。
寝室
しっかりした睡眠を採って頂けるように、床と天井に杉を張りました。杉の香りは気持ちを落ち着かせてくれる効果があり、
小さくコンパクトにした空間はそれを補助してくれるはず。
気持ち良い朝が迎えられる工夫がしてあります。
2階ホール
不思議な床のスリットに、向こうに見える横長窓。 床のスリットは暖房時の空気の循環させるためで
2階との温度差を和らげてくれます。
廊下の奥の部屋は子供室です。
スリット窓の高さは立ってみると少し低いと感じるかもしれませんが、
ここに勉強机を置いて座ると…
真正面に窓がある事に気づくはず。
窓の向こうには桜並木の堤防があり、開花の季節にはピンク色の帯を見ることが出来るのです。
子供部屋にはもったいない?
ウォークインクローゼット
寝室の奥には洋服を含む大収納があります。
BOX類に箱モノ、書籍にバッグ類、その他事前の調査で必要なものがここにしっかりと収納できます。
もちろん、化粧鏡も手前に入ります。
ダイニングテーブル
ダイニングテーブルもデザイン制作しました。
ナラの大テーブルで、
お客さま(ご両親も)が来られてもしっかり座れましたと嬉しいお話を聞かせて頂きました。
(size 900×2000ナラ デザイン/奈の町)
浅野勝義/奈の町
完成引越を済ませて二ヶ月目のある日、ご招待を頂きました。
季節は秋、ほろ寒い日でしたがドアを開けて中に入るとそこは「暖か!」空間でした。
体温の高い私は暑いくらい。
家の中は時計もなく、静かな時間がゆっくりと過ぎてゆく空間。
時が経つのを忘れてしまうほどゆっくりとした時がそこには流れていました。
ご夫婦にもそしてご両親にも喜んで頂いて、建築家としての喜びも感じた日となりました。