サブタイトル
【車椅子が快適に使えるバリアフリー、そして永く安心安全に暮らしたい】
奈良市 2015年12月完成
こんな家が欲しい
●車椅子が快適に使えるバリアフリー、そして永く安心安全に暮らしたい
●採光と風通しの良い
●家事動線の良さと、車椅子でも動き易いスペース
●プライベート用とパブリック用のお手洗い
●パブリックスペースとプライベートスペースの分離
設計コンセプト
間口に対して大変奥行きの深い敷地に建てる住まいです。
基本的にほぼ平屋で使える計画ーとし、快適に生活の出来るプランを
計画したい。
友人がたくさん遊びにこられた際、皆が一緒に楽しめる部分と
重ならないようにプライベートな部分をうまく分ける計画を希望されて
いましたので、敷地条件にある奥行きが深い敷地の前面部分を
パブリック部分、奥の部分をプライベート部分に分け、それぞれの場所で
楽しめることの出来る専用のテラスを提案したい。
入口をずっと沈めて、建物を低く上品に配置しました。
建物への侵入口は、車庫奥の格子後ろに格子戸を設け、この格子戸をくぐると中庭に出ます。 アプローチは屋根付きの緩いスロープで、この先に玄関ドアがあります。
アプローチから続く三和土床をそのまま採用した玄関。
玄関ドアを開けると座敷風の和室が正面に迎えてくれます。
左手に講師を隔てて大空間のリビングが見えます。
玄関を抜けると天井の高いリビングになります。
奥にはダイニングテーブルが見えます。
左手には広いデッキとともに中庭があります。
友人達が集まった際、このリビングと庭を繋いでパーティも
出来るように設計しました。
この住まいのもう一つのテーマである、車椅子が快適に使える住まい
を考えるにおいて、ダイニングテーブルの脚も検討しなくてはいけません。
そこで脚のない構造としました。
奥に見える掃きだしドアの向こうがデッキと中庭になります。
シンクの対面には、いつもの食器収納と吊り棚をセッティング。
奥行きの深い引き出し式の食器収納は大容量で使い勝手抜群のもの。
このタイプの食器収納は大のお気に入りで、私の事務所でも自宅でも
使っています。
ただし、今回引き手のデザインは、車椅子に引っ掛けないよう、
フラットとしています。
車椅子が基本なので広い洗面所に洗濯機と便器を設置しました。
洗面台は車椅子対応で、便器も手摺・肘掛もしっかり取り付けています。
難しかったのはペーパーホルダーの位置でしたね。
使い勝手を考えると位置が大変難しくて。
安心してください、上手く付いてますよ(笑)。
ちなみにここへの出入り口は廊下と寝室の二方向から出入りできます。
『ベッドに寝ながらテレビが見たい。』
この要望に応えるべき対応方法は、中央に見える壁がそれ。
この壁の上部にTVを取り付けると、ベットに寝ながら深夜映画が
堪能できます。
もちろんDVDレコーダーもカウンターに設置可能(寸法は完璧)。
この寝室はベッドの周りとその周囲をぐるぐると回れるようになっています。 右手サッシ外は、フラットで出て行けるプライベートデッキになっています。
テレビを取り付ける壁の裏面です。
しっかりとした作り(杉)の本棚。 奥に見えるのは、ご主人の書斎です。
中央の空いている空間に、愛用のデスクがピッタリ収まるようになって
います。
なを、本棚の対面には、奥様所有の鏡台がピッタリ収まりますので、
このエリアは通路兼作業スペースといえるでしょうか。
2階はゲストルームになっています。
和室を用意していますので、友人たちが多数止まる事になっても、
また、ご両親の短期滞在にも十分対応が可能です。
ゲストルーム用のお手洗いには、住まい手さんが特別注文をした
ステンドガラスがあります。
浅野勝義/奈の町