奈良市 2016年12月
こんな家が欲しい
●静かさ、落ち着ける空間
●頑丈で、長持ちする家
●暑さ寒さをあまり感じない快適な家
●無駄な空間のない適度な広さの家
●作業効率を考えたキッチンとその広さ
●周囲の景色が楽しめる
●日当たりのよい家
正面エントランスです。屋根下に車が2台と自転車、前には2台駐車が可能です。
屋根付き車庫内部です。 オープン空間となっており、住まい手は雨の日でも
濡れずに玄関アプローチへ 入るドアがあります。
設計コンセプト
場所は奈良市内で二世帯住宅になります。 建物のブロック構成は、平家建てブロックは親世帯。 2階建てブロックの2階部分はパブリックスペース、その1階部分は子世帯のプライベート部分で構成されています。 趣味や楽しみ、気持ち良い空間や快適性。そして癒しも取り入れた住まいに したいと考えています。 特に奥さんのこだわりのキッチンは、こだわりと愉しさにおいて他の家と一線を画していると言えるでしょう。 ちなみに住まい手さんの家づくりのテーマは、 『スピチュアルな癒しの空間』です。
住まい手さんとの出逢い
大阪市の街中に住まれている若夫婦は、自宅で仕事と居住を兼ねており、
また騒音や環境の悪さがストレスとなっていて、これを改善するために
奈良で新居を決められました。
お逢いさせて頂いた際、
『コンサバトリーで景色を見ながらアフタヌーンティーを愉しみたい。』
とお聞きしましたのが印象的。
趣味もヨーロッパの食器収集とのこと。
昨今、お聞きすることのない単語を聞きながら、意識は少しの間遠い世界
を見ていたような・・・。
また、スピチュアルにも大変こだわりを感じました。
奥さんのキッチンに対するこだわりもしっかりありました。
選ばれる器具類だけでなく、作業性もしっかり考えて配置することや、
その広さ、その高さなど細部にこだわりを持つ奥様。
実は焼き菓子づくりを職業とされている方なのでした。
だからこそ奈の町に依頼されたのが納得しました次第です。
さあ、門を開けて中へ入りましょう。
門を抜けると長いアプローチを通り、玄関へとたどり着きます。
アプローチ横の庭です。 ここは子供さんの遊び場にもなっています。
長いアプローチの終点が玄関となります。
通路横には草花を植えれば美しい歩道になる事でしょう。
玄関ドアを開けると、正面のガラスにあふれる緑が映る
明るい玄関ホールがあります。
右手の入り口は、シューズクロークになります。
大きな下駄箱も設置しました。
ホールの左手は親世帯、右手は子世帯とここでエリアを
区切ってプライバシーを確保しています。
では、左手の親世帯へ少しお邪魔したいと思います。
ここは親世帯の寝室兼リビングスペースです。
右手奥は和室コーナーとなっていて、座卓で寛げるスペースが
あります。友人と気兼ねなく話をしながら時間を過ごすにも良い
空間だと思っています。
また、この親世帯ブロックには、他にクローゼットとキッチンも
併設しています。
親世帯の専用庭になります。
南向きで大変気持ちの良い空間で、お住まい後はデッキに
テーブルとチェアを置いて楽しんでられます。
私的には、家族で夏の花火やデッキでスイカを食べたり、
お月見をしたり、庭でお孫さんが遊んだりと、ここは
様々な楽しみ方の出来るスペースではないでしょうか。
親世帯を出て、玄関ホールへ戻ってきました。
玄関ホールに接して2階への階段があります。
階段は勾配が緩く、周り部分を取る事で安全にゆっくり登る事の
出来るようにしています。
この住まいは、1階にプライベートスペースを、2階に家族の集まる
パブリックスペースで構成されています。
階段を登るとホールと一体になった広いリビングがあります。
階段ホールからは、ご主人のヒーリング室、お手洗い、大型収納へと
繋がっています。
ここには床の間と仏間を持つ和室があり、襖で仕切る事も出来ます。
写真では襖を入れていますが、普段は取り外しておいて広々として
空間を使います。
奥に見えるのはダイニングです。
ダイニングテーブルはお母さんのお気に入りを組み込んでいます。
ルイスホールセンの照明とヨーロッパ調の家具が一体となって
調和している空間です。
実はこのリビングにとっても楽しいルーフデッキがあります。
ここからの景色はとってもよく、若草山や東大寺の大仏殿の屋根も
見ることが出来ます。
また夜は、空を見上げると沢山の星を見る事の出来るテラスにも
なります。
周りから見られることのないプライベートデッキは、持つものだけ
しか分からない特別な空間になります。
さて、この住まい手さんのもう一つのこだわりは、キッチンでした。
健康食品や水にこだわるだけでなく、焼き菓子の腕前は素晴らしく、
私も設計中は何度も頂くことが出来ました。
勿論、プロです。
そのこだわりキッチンはこれです。
センターテーブルを中心に、すべての作業が可能なように
全てを計算して作っています。
勿論、すべて制作キッチンです。
シンクのテーブルはチーク、コンロはSUS、
センターテーブルは大理石、壁はレンガタイル、
シンクはkohler社、水栓は日本トリムのグラシア、
オーブン・食洗器はミーレと。
こんなメーカー、ご存知でしょうか。
さて、
キッチンのこだわりと同じく、住まい手さんの口から出た
ワードに、コンサバトリーがありました。
屋根付きのサンルーム的な空間で、ここで寛ぎながらティーを
頂きたいという要望でした。
現地には大きな桜の木がありましたので、2階からダイナミックに
桜の花を見ながらティーが飲めるよう、こんな空間を提案しました。
正面に見える樹々は、ソメイヨシノです。
ここから見える桜の花はとっても美しいと思います。
洗濯コーナーとSKシンク。
ここから直接バルコニーへ出ると、洗濯物干し場になっています。
何より動線の無駄がないことが特徴です。
各階お手洗い
何れもヒノキのフローリングと杉の腰板を張っています。
カーテンが入るとグッと柔らかい空間になる事でしょう。
ご紹介したいところはまだまだあるのですが、
この辺りで終了したいと思います。
ありがとうございました。
浅野勝義/奈の町