2016年12月完成 奈良市
2階の窓から見える大きな空と景色
朝、目が覚めるとベッドに寝転んだままで、この景色が広がる。
一日がそれから始まる暮らしを目指して計画しました。
計画の基本は、1階2階の全てが一体になる空間。
間仕切りを出来るだけ設けることなくシンプルに、それでいて必要な部分では
壁で視線を遮るようにしています。
ご夫婦2人のみが暮らす住まいなので、小さな家を建てるのがポイント。
各階が1ルームで構成されている住まいですが、時が経ち生活が変われば
空間を分離したりできるようになっています。
1階リビングです。
右手上に開いている穴の裏側が玄関になっています。
玄関に誰かいても中の様子は見えませんが、リビングではその気配を
しっかりと感じることが出来ます。
正面奥のスペースは、奥さんこだわりのオーディオを設置するスペースに
なっています。 オーディオは2chで大きなスピーカーもあります。
そしてアンプ等機器の専用電源もしっかりと確保しています。
以前お住まいの賃貸では、このオーディオが結構なスペースを取っていましたが、
今回は音響も考えた上でこの場所を決めました。
リビングの反対面です。
左奥はキッチン、右手はダイニングスペースです。
ダイニングテーブルは持ち込みですが、きちんと入る様に設計しています。
リビングは十分な広さで、とても明るい空間です。
右手が庭になりますが、隣地が1段低くなっている上にこちらへ向いた窓が
ないので、オープンな掃き出し窓を設けました。
視線を気にしなくて良いので、とても開放的な空間です。
将来、広いデッキを造ってリビングの延長をするのも良いと思います。
吹き抜けのダイニングです。
窓の方角が東になりますので、朝食時には朝日が入ります。
上部から入り込む朝日は気持ち良いでしょうね。
正面の窓は障子を入れました。
陽ざしをやわらかくする効果と、視線隠しです。
障子は可動です。
キッチンからの茶審ですが、2枚とも左に収めました。
不思議ですが、面白い動きをします。
窓を開けると気持ち良い風が通り抜けてくれます。
カウンター下には蓄熱暖房機がありますね。
冬期はこの暖房機1台で、家全体を温めてくれるのです。
外で雪が降っていても、室内はどこにいても快適です。
2階と繋がっていますね。
この住まいはご夫婦がどこにいても気配が感じられるように
なっています。 仲の良いご夫婦にはピッタリですよね。
キッチンに向かいます。
奈の町のキッチンですね。
無垢の扉とオープンカウンターが納められています。
杉の天井が張られています。
良い香りがする事でしょう。
ダイニングに開いた開口部と、ダイニングテーブルが繋がる様に
計画しています。
動線も使いやすいです。
階段を上がります。
そうそう、階段の奥にはご主人のスペースも設けています。
趣味の空間・・・なんですね。
段下の収納もありますよ。
2階です。
広いでしょう。
手前にもスペースがあります。
天井に勾配を付けていて、右側が南向きになります。
この壁に横長の大きな窓を設けて、ここから景色を見るという狙いです。
ベッドは真ん中に設置します。
夏は深い庇で直射日光は入らず、冬は低い日射が入る様に庇の位置も
計算しています。
風邪の通り抜けも考えられています。
右手の窓から南風が入り、左手北側の高い窓から風が通り抜けるよう
窓にも高低差を設けています。
そう言えば、床は全てヒノキのフローリングでした。
ヒノキの色合いは落ち着きますね。
奥には洋服等収納できるクローゼットを設けました。
左手は全面ハンガーパイプ、右手はオープン棚と奥にフリースペースです。
オープン棚はフリー棚にしていますので使い易い様に整理されると思います。
シャツやBOX、帽子にバッグ。
収納するものは沢山ありますから。
最後に吹き抜けの様子をどうぞ。
これで終わりです。
ありがとうございました。
(アップするのが遅れてしまいました。スミマセン)
浅野勝義/奈の町