絵画のアトリエだった建物に住まいを加える
2014年1月完成 香芝市F邸
2003年より住まい手さんが仕事にて使ってられたアトリエに、
住まいをプラスするというリフォームを行っていました。
この住まいが2014年、年明けの1月末に完成しました。
もともと平屋建てで天井の高い大きな空間を持つアトリエを、
絵画の教室として住まい手の奥さんが開いてられました。
そのアトリエですが、内部の大きな空間であるその一部を
住まいに出来ないかと言うご相談があり、
そこからこのリフォーム設計が始まりました。
現地の平屋で天井の高い空間を見て、ここに床を作ることで
2階にフロアーを作り出して部屋にしてみようと考えた訳です。
流石にそれだけでは空間が小さすぎて、アトリエの一部も取り
込んでの計画になりました。
もちろん一部増築も考えて計画を進めてきた訳ですが、
設計打ち合わせが終わるころ、私がこのプランではどうしても
スッキリできないのです・・・
これは納得いかんと言う事で勝手ながら一からプランをやり替える
ことを了解頂き、再計画を行いました。
部分的に構造等大きく変えてしまった部分がありますが、結果として
構造上安全であることを十分検討した上、新たに納得できる
設計案を起こしました。
では、その住まいのご紹介前に、工事の様子などをご紹介します。
まず玄関アプローチは、絵画のアトリエ玄関と共用せず、新たに
玄関をつくりました。
アトリエ玄関
玄関横の通路を抜けると・・・
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住いの玄関に着きました。
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全景は、こんな感じです。
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まだ工事中の様子ですが、左の黒い屋根(今までの屋根も取り込んで
やり替えていますので大きく見えます)の部分が、住居部分になります。
解体して、内部造作の様子
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簡単に仕様から。
断熱材:アイシネン吹付発泡充填
床:ヒノキフローリング
天井:シナべニア/杉
では、完成後の玄関からご紹介します。
玄関
玄関ホール
玄関ホールの中。
左手は広い下駄箱収納です。
正面がリビングへの入口です。
ところで右手に開口部が見えますね。
この出入り口は奥さん専用の出入り口です。(予定ではここに暖簾が吊られます)
出入り口の天井を低く作り、お勝手用専用通路としました。
…ここでさまざまな職人さんが何度頭を打ったことか…
ここを”頭打ちの壁”とでも命名しましょう(笑)
玄関には手すりも取り付けています。ります
頭打ちの壁から覗くとこんな感じです。
キッチンが見えるでしょう。
壁の奥の通路は洗面・浴室・お手洗いとなっています。
家事の動線を考えて1本ラインにしました。
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計画のポイントは、ダイニングテーブルを大きな空間の真ん中に設置して、
ここに皆が集まるようにしました。
食事を作ったものをテーブルの中央に出して、皆で囲んで食べる。
その為のテーブルの形もユニークです。
ダイニングテーブル前のカウンターは食器収納になっています。
収納力は抜群。
キッチンの正面と上部に明かり窓をつけることで明るさは抜群。
風もあちこちから心地よく通り抜けます。
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では、キッチンの奥へ向かって見ましょう
左手には洗面化粧台がみえます。
その手前の空間には、購入予定の冷蔵庫が入ります。
右手へ曲がると、洗濯・脱衣場、その向こうが浴室になります。
正面一番奥がお手洗いです。
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リビングへ戻ります。
リビングに接して和室を1間、設けました。
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奥に開口部が見えます。
扉の奥は洋服用のクローゼットが、右手襖の中は布団などの押し入れに
なっています。
日差しの柔らかい光が差し込む優雅な和室で、客間用としてつくりました。
リビングの西側にはデッキをつくりました。
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夏の夜はスイカの種飛ばしが楽しそう。
実はこの住まいの一番の特徴だと私が思っている事、
それは、ここから二上山が一望できる場所なのです。
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この景色、凄いと思いませんか!
私、とっても羨ましい所なのです。
以前は西向きに窓無かったのですが、私は全然反対で、
2階からも見れるように窓をつくりました。
2階の寝室
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ここからの景色は最高です。
朝起きて、ここからの景色を見て目覚めるのです。
ああ、羨ましい・・・
最後に階段の様子を。
浅野勝義/奈の町
2017.06