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設計事例

薪ストーブを囲んでゆっくり暮らす家

リフォーム・リノベーション

サブタイトル
増改築を繰り返した住まいの快適リフォーム

橿原市 U邸   2010年8月完成

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こんな家が欲しい

●増改築を繰り返してきたので、大変使い勝手が悪い
●空いているスペースを有効利用したい
●暖かくてゆっくりした空間にしたい
●家族みんなが居心地良い暮らしがしたい
●水周りのリフォームがしたい
●奥さんの夢である薪ストーブを入れたい

 

設計コンセプト

建物は母屋を建てたのち三度に及ぶ増改築を繰り返している住まいで、母屋は築40年少し。
最近のリフォームをしてから数年しか経っていない。

現在まで全体計画を考えての増改築ではないので、動線が複雑になっている。
まずその整理を行い家事のし易い計画にしたい。 また、家に住む家族構成が最近変わり、
空きスペースが多くなった為に今までできなかった収納を含めたスペースの組み換えを
考えてみたい。
現在の屋根の仕舞に雨漏りの原因があるので、雨漏りに困る事の無いように修繕を行いたい。

限られた予算を最大限有効利用したいので、LDK周りの快適リフォームに力を入れて行う。
具体的には、
1,南向きに小さな開口があるが、今度は大きな開口に変える
2,リビングの奥まで明かりを引き込むために二階の床を撤去して上部からの明かりを取り込む
3,廊下を隔てた和室があるが、これも今回の空間に組み込みたい
4,動線の悪い水周りを間取りの変更で作り替えたい。
5,開口部を含めて断熱・気密性能を上げる
6,リビングに火の見える薪ストーブを楽しみたい

 

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住まいの顔である玄関(ホール)は、廊下によって建物を東西に分断している。
この廊下をLDKに取り込んでしまうとともに階段も掛け替えたい。

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イメージカラーは古民家ということでしたので床のナラフローリングは着色をしています。

以前奥へと伸びていた廊下はリビングへの出入り口となりました。
ガラスドアを開けると、さわやかな柄の暖簾がお客さまを迎えてくれます。

 

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玄関から廊下を介してドアを入るとテレビが置かれているリビングへと入ります。
この部屋はダイニングキッチンと繋がっており、建具を解放すると一室となります。
当時は昼間でも照明を点けないと暗い部屋でした。

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もともとこの部分は平屋でつくられていたのですが、時代ごとに増築されており、
当時は二階に子供部屋が造られていました。
荷重を軽減するためにもまた、上部からの明かりを取り込むためもあって
床を抜いて吹き抜けとしました。

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現在では昼間は照明を点けることのない明るい空間になっています。
この建物は、二棟の住宅の間をLDKでつないだ形をしています。
正面にある格子の硝子戸の向こうは西側の建物への入り口でもあります。
左側に窓がありますが、この窓の向こうに廊下があり、廊下の向こうにある窓から
通ってきた明かりがここに入ります。

 

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リフォームは、この廊下への壁も撤去してリビングに取り込みました。
リビングが広く、高く、明るくなったのが分かると思います。

この空間内のすべての開口部はインナーサッシを取り付けて断熱性能を上げています。
ちなみに断熱材も床・壁・天井のすべてに行われています。
当然気密性能も十分確保できるように開口部すべて加工を施しています。

以前は南と西面へ向いてキッチンが据え付けられていました。
折角の南側からの採光は、このキッチンで塞がれていました。
また、キッチンは完全なオープン型で、リビングからすべて見えるようになっています。

 

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キッチンを南側に設置しましたが、ダイニングにも十分採光が入るよう、大きな木製の
建具を入れました。
キッチンはリビングからはパーティションで手元が見えないようにするとともに
キッチンを一新、収納もすべて収納が出来るように整理しました。

 

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また、洗面所へはリビングを経由して遠回りする動線だったので、ここから直に出入り
できるように出入り口を変更。一緒に洗面・浴室を一新しました。
作業性は高そうなのですが、なにぶん暗いキッチンは照明なしでは使えません。
以前あったキッチンの裏手に収納があったので、この部分を窓とともにキッチンスペース
として取り込みました。

 

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流し台の正面からたっぷりと陽の光が入ってきますので明るさは十分、流し台の裏側には
作業テーブルと食器収納を造りました。
もちろんキッチンはリビングから視線を隠す高さのパーティション(H=1400)があるので
突然の来客でも安心です。

 

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西側の建物にも広い和室がありますが、東側の建物の一階にも2間続きの和室があります。

今回はこの2間の和室を分離してリフォームします。
一つはダイニングに続く和室コーナーへ、もうひとつは…
6帖の和室はダイニング・キッチンに接する和室スペースとして使います。
写真に向かって左手の大きな建具がダイニングへ繋がっています。
出入り口の建具の幅は大きくつくりました。
ドアのサイドにある明り取りは、以前和室で使っていた欄間を組み合わせています。

 

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床の間を持つ8帖の和室は、使われていない部屋でしたので大きく変更しました。

ちなみに押し入れは隣室の物置に繋いで収納スペースを確保したい。
和室が一気に雰囲気を変えました。 この部屋はご主人の趣味の部屋です。
内装イメージは古民家ですので木部のすべてに着色しています。
この部屋は居心地良くて出てこられないのだとか。
私の狙い通りですが良かったのかハタマタ悪かったのか…

 

リビングの上の部屋は子供室となっていました。
この部屋を空けるために子供室は新たに別の場所に造ります。
もともと二階建として造られたところではありませんので。

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床を抜くことで荷重を減らすこと、そしてここに入ってくる採光を下へ引き込むこと。
いずれも予定通り階下は明るくゆったりとなりました。
この二階部の吹き抜け以外は廊下で二棟が繋がっています。
正面奥は階段室で今回のリフォームで階段の方向を掛け替えました。
ぐるっと部屋を迂回して洗面所、浴室へ繋がっていたルートを整理します。
そのためにこの食器棚の後ろに出入り口を付けます。
動線整理ですね。

 

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キッチンからダイニング、ダイニングから洗面所へと動線を整理しました。
扉を開くと洗面台が。

洗面台のミラーは、三種の神器の一つである八咫鏡(やたのかがみ)にちなんで
同寸で造りました。
この場所は以前風呂場のあった場所で、、、解体中シロアリが大量に発見。

 

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廊下の突き当りには様々なものを収納する倉庫があります。
この倉庫の扉を交換する際、浴室の隣にあったお手洗いの扉をここへ移転してきました。
扉から漏れる明かりがイイ感じですよね。

 

浅野勝義/奈の町

 

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